言わずとしれた将棋界のスーパースター、羽生善治九段による『羽生善治の脳トレ 一手詰』を紹介します。
これから将棋を覚えたい、またはなんとなく将棋に興味があるという大人の方にぴったりの一冊です!
将棋のルール、駒の動かし方から丁寧に解説
帯に「将棋を知らなくてもできる!」とあるように、駒の動かし方すら知らないという超初心者でも取り組めるレベルで書かれているのがこの本です。
将棋というゲームの由来から、基本的なルール、王手をされたときの対処法にいたるまで細かく解説してくれています。
将棋の知識ゼロでも、一冊通して読めば詰将棋が解けるようになっているでしょう。
羽生さん作成の詰将棋が54問! 初心者にはちょうどよいボリューム
トップ棋士の名前を冠した詰将棋本はたいてい「○○さん監修」で、実際の問題は別の人が作っている場合が多いです。
しかしこの本は違います。正真正銘、羽生善治九段の作成した詰将棋が54問掲載されているのです。
「羽生さんに挑戦する!」という体験を味わえるという意味では、とても貴重な一冊かもしれません。
一問一問はとても易しく、将棋経験者ならひと目で解けてしまうものばかりですが、ゼロから将棋を始める方にとってはちょうどよいボリュームだと思います。
「詰将棋の解き方」を徹底的に言語化した、画期的な一冊
『羽生善治の脳トレ 一手詰』は、詰将棋の解き方をとことんまで噛み砕いて、これ以上ないほど詳しく解説した本です。
たとえば、収録されている第一問目はこちら。将棋ができる人なら解説不要な問題でしょう。
しかしこの本では、正解手順にいたるまでのステップをすべて細かく説明してくれるのです。
「全体を俯瞰してみる」「盤上の駒で王手してみる」「持ち駒で王手してみる」など、将棋を指す人が無条件で考えているステップを、すべて言語化して見せてくれます。
詰将棋の解き方そのものをここまで詳しく文章にした本はほかに知りません。
まとめ 〜 将棋を勉強する最初の一歩におすすめできる一冊 〜
『羽生善治の脳トレ 一手詰』は、将棋をルールから覚えて指せるようになりたい!という方が最初に手に取る本として非常におすすめです。
逆に説明が細かすぎるぶん子供には読みにくいですし、少しでも将棋ができる人には簡単すぎます。あくまでゼロからの入門書としてとらえてください。
ちなみに、巻末には共著者である東京福祉大学講師・安次嶺隆幸さんとの対談が掲載されています。脳の使い方や加齢との向き合い方などにも触れられていて、読み物としても面白かったです。
コメント
[…] […]